実技試験 合格者インタビュー
天井クレーンシミュレータで練習され、2020年10月に「クレーン・デリック運転士(クレーン限定)」の実技試験に合格されたT.Y.さんにお話を伺いました。
今回 実技試験に合格とのことですが、受験前の天井クレーン操作経験を教えてください。
自分で操作したことはありません。運転室で他人の運転を見たことは何度かあります。
床上操作式クレーン技能講習や、クレーン特別教育、玉掛け特別教育を受けられたこともないのですか?
そうですね。今回は筆記試験に合格してからシミュレータで練習しました。
初回の実技試験はいかがでしたか。
試験場で初めて実機を操作したため、とても緊張しました。
なんとかポールやバーには触れずに着荷までいきましたが、 緊張していて全体的に未熟な運転だったと思います。
斜行時に横行が入っていないことに気づかず走行し、その後 横行に切り替えたものの直角に運転をしてしまったり、ブレーキの踏みが強くて荷振れが大きく、バーに触れそうになったりしました。
実技試験初回の結果は不合格でした。
何回目の試験で合格されましたか。
翌月に受験した2回目です。
その間にもシミュレータで、初回に失敗した部分を重点的に練習しました。
2回目は落ち着いて操作できたためか、大きな減点は無かったと思います。
試験場はどちらでしたか?
加古川にある近畿(安全衛生技術)センターです。
そうすると現時点でのクレーン操作経験は2回ですか?
そうなりますね。実機経験はまだ2回です。シミュレータの操作経験は20〜30回くらいでしょうか。
シミュレータと実機の違いで気になる点はありましたか。
実機の大きな音と運転席の揺れですね。シミュレータは揺れないので。
初めての試験中にブレーキを強く踏んでしまい急停止して体勢を崩したり、走行を入れたままブレーキを踏んでノッキングした時には焦りました。
あとは試験場の雰囲気ですね。ずっとひとりで練習していた分、検査官や他の受験生の目が気になるというか。あがり症なので。
シミュレータで練習するメリットはありましたか。
ひとりで練習できたので失敗してポールを倒しても誰にも気を使わなくてよく気楽でした。
訓練終了後(コース平面図上に吊り荷の経路が見える)、コースを外れている部分や振れが大きなところが見えて、次の練習で修正できるのはいいと思いました。
斜行の箇所がいくつかありますが、ここは先に横行をいれたほうがいいとか、ここは走行をいれてから横行をいれるなどの試行錯誤を行いました。
試験にまつわる出来事や感想などあれば聞かせてください。
初回の試験場からの帰り道で別の受験者とバスが一緒になり少し話しました。
会社のクレーンで練習してこられたとのことでしたが、会社のものと挙動が違って最後の斜行で壁を倒してしまったと言っていました。
シミュレータは各試験場にあわせて速度や運転席の位置が設定されているので、その点では会社の実機での練習よりいいのかもしれません。